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2019年5月14日 世界最小の医療用8K解像度カメラを開発
一般財団法人NHKエンジニアリングシステム(以下NES)と池上通信機株式会社は、アスペクト比を1:1とするスクエア(正方)・イメージング技術と有効対角長8.8mmの小型センサを用いた世界最小の医療用8K解像度カメラ「MKC-820NP」を共同開発しました。

本カメラは5月30日(木)~6月2日(日)の期間で行われるNHK放送技術研究所の一般公開のNESブースにおいて展示されます。

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世界最小医療用8K解像度カメラ

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旧型の内視鏡用カメラ(上)と新規開発内視鏡カメラ(下)

NESでは、平成28~30年度の3年間、国立研究開発法人日本医療研究開発機構(AMED)『8K等高精細映像データ利活用研究事業』の支援により、8Kスーパーハイビジョン技術(以下、8K技術)を用いた新しい硬性内視鏡手術システムの開発と高精細映像データの活用を検討する研究において、腹腔鏡用8Kカメラシステムを開発し、臨床試験を通してその有効性を検証しました。
この腹腔鏡用8Kカメラは、1.7型のアスペクト比16:9のイメージセンサを用いた放送用カメラを改造したもので、質量は720gありました。専用に開発したスタンドにカメラを半固定とし、高精細・広視野という8K映像の特徴を利用して、必要に応じて電子ズームによって患部を拡大表示する手法が有効であることを確認しました。ただし、カメラを動かす際の取り回しのしやすさや鉗子等の操作時のカメラとの干渉の点で、質量と大きさに課題があることも明らかとなりました。

一方池上では、これまで医療用カメラで小型・軽量化を実現した高画質・高感度カメラの開発に取り組み、手術顕微鏡用カメラシステム、術野カメラシステムなど医療現場において多数の実績を築き、ノウハウを培ってきました。
8K技術開発は、2002年4CCDカメラからスタートしました。2010年には、「オリンピック」などのスポーツイベントで実用化、2015年には小型ハンディタイプの8Kカメラを開発するなど放送用8K技術の発展に寄与してきました。

そして今回、NESのこれらの8K腹腔鏡カメラ開発および臨床試験の経験とノウハウ、および池上の医療市場での映像技術とノウハウに加え、放送で培った8K技術開発を基盤とした映像技術を投入し、従来比較、質量で1/3以下、容積で1/7以下の医療用8K解像度カメラを実現しました。カメラスタンドに半固定の状態ではもちろんのこと、手持ち運用も可能なカメラとなっています。

今後、内視鏡用カメラとして必要なオートフォーカス機能の実現を図るとともに、さまざまな用途の開拓を進めます。