伝送技術

非圧縮映像の光幹線通信網による伝送技術

 番組制作現場では、圧縮符号化による遅延や画質劣化が生じない非圧縮信号が多用されます。しかしハイビジョンや4K/8K などの映像の非圧縮信号は、光幹線通信網とは異なる信号形式であることから、そのままの信号形式で長距離伝送するためには専用の光ファイバーを用意する必要があります。非圧縮の映像信号を光幹線通信網で伝送可能な形式に変換し、光ファイバー専用線と比べて安価に伝送することができる技術です。

【特  長】
 ・HD-SDI(非圧縮ハイビジョン用インタフェース)信号を光幹線通信網で伝送できます。
 ・複数のHD-SDI 信号をインターフェースとする非圧縮4K/8K 映像信号や非圧縮デジタルシネマ信号も伝送できます。
 ・国際規格に準拠したジッタ性能で伝送できます。

【利用分野】
 ・放送事業者の番組制作用光回線
 ・デジタルシネマの非圧縮映像配信
 ・遠隔医療など高画質、低遅延性能が求められる映像配信

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図 中継番組や局間伝送における装置の使用イメージ



【技術解説】
 放送業務では、ハイビジョンの非圧縮映像信号としてHD-SDI 信号が一般に用いられます。さらに複数のHD-SDI 信号を用いて、4K/8K の非圧縮映像信号を構成する場合があります。これらのデジタル映像信号は、光幹線通信信号とは伝送フレームとクロックが異なるために、そのまま伝送することはできません。この問題を解決するのが、フレーム変換技術とクロック変換技術です。

(1)フレーム変換技術
 送信側で、通信信号フレームのペイロード(有効データ領域)部分に、放送信号のデータを効率的に収容します。受信側で放送信号のデータを漏れなく抽出できるように、収容した放送信号の識別情報をフレームに付加して伝送します。

(2)クロック変換技術
 送信側の放送信号クロックと通信信号クロックの差分情報をデジタル化して、通信信号のフレームに収容して受信側に届けます。受信側では、再現した通信信号クロックを基準信号として、通信信号内のクロック差分情報を参照して、送信側の放送信号クロックを再現します。

【提供可能な技術】
 ・HD-SDI 信号を光幹線で用いられる通信信号(OTN 信号、SDH 信号)に変換する技術
 ・送信側の映像信号のクロックを、光通信回線を介して受信側で再現する技術

【関連特許】
 ・特許第5624433号 非圧縮データ送信装置及び受信装置
(上記のリンクは開放特許DBにリンクしており、NHKエンジニアリングシステムのWebサイトから離れます)


≪キーワード≫ 4K / 8K / HD-SDI / OTN / SDH