画像・映像処理技術2

リアルタイム時空間解像度変換技術

 撮影、伝送、表示などの間で映像の解像度やフレームレートが異なる場合には、映像の時空間解像度を変換する必要があります。独自の時空間超解像とダウンサンプル技術により、高画質かつ高速に時空間解像度を変換する技術です。また、本技術と映像符号化装置を組み合わせることで、さまざまな解像度の映像の超高圧縮伝送が可能になります。

【特  長】
 ・精細感を保った画像拡大・縮小、フレームレート変換が可能です。
 ・時々刻々場所ごとに画質の調整値を変えることができます。
 ・映像符号化装置と組み合わせ、時空間スケーラブルな超高圧縮映像伝送が可能になります。
 ・集積回路への実装が容易で、リアルタイム処理にも向いています。

【利用分野】
 ・テレビやビデオカメラの超解像処理、フレームレート倍速化処理
 ・超高圧縮映像伝送・記録
 ・既存の伝送路を用いた超高精細映像のスケーラブル伝送

36a.PNG図 時空間解像度変換技術による超高圧縮映像伝送システム


【技術解説】
 解像度やフレームレートの異なる映像コンテンツやディスプレイが流通する中、個々のディスプレイに合わせて多様な映像コンテンツを最良の状態で視聴したいという要求が高まっており、近年のテレビ受像機には超解像機能やフレーム内挿機能などの解像度変換機能を搭載するものも登場しています。しかし、従来の解像度変換は、絵柄への向き不向きの差が大きく、効果の現れにくい映像も多くありました。ここで紹介する時空間解像度変換技術は、動きやエッジなど映像のさまざまな手掛かりを総合的に利用することにより、鮮鋭な解像度変換と滑らかなフレームレート変換を同時に実現します。また、本技術と映像符号化装置との組み合わせにより、既存の伝送路で、さまざまな解像度やフレームレートの映像コンテンツを超高圧縮伝送することができます。常に画質を最適な状態に保つ制御機構も備えています。

(1)時空間ハイブリッド復元機能を備えた解像度変換技術
 画像を引き伸ばして拡大するとぼやけが生じますが、この技術では3種類の超解像復元方式を統合化した時空間ハイブリッド復元技術により鮮鋭かつ動きの滑らかな解像度変換を実現します。

(2)システム化技術
 テレビやビデオカメラの超解像エンジン、超高圧縮映像伝送システムなど、解像度変換技術の産業応用についてのシステム化を可能とします。

(3)画質最適化技術
 動画像の時刻や領域に応じて鮮鋭さを調整可能です。回路構成を工夫することにより、時々刻々のきめ細かい画質制御を実現します。

(4)ハードウェア化技術
 小規模な共通演算ユニットの繰り返し配置や動き推定処理の共用化などの工夫により、高性能な時空間解像度変換技術を効率的に実装することができます。特にリアルタイム処理に適した回路構成です。

【提供可能な技術】
 ・時空間解像度変換技術(ウェーブレット超解像技術、複数フレーム超解像技術、フレーム内挿技術、ハイブリッド化技術)
 ・システム化技術(映像伝送システム構成、データ同期技術)
 ・画質最適化技術(画質制御技術、最適化データ伝送技術)
 ・ハードウェア化技術(機能ブロック構成)

【関連特許】
 ・特許第5417290号 画像超解像処理装置及びそのプログラム
 ・特許第5452337号 画像符号化装置及びプログラム
 ・特許第5514132号 画像縮小装置、画像拡大装置、及びこれらのプログラム
 ・特許第6002476号 画像処理比較装置、画像改善装置、画像処理比較プログラム及び画像改善プログラム
 ・特許第6059899号 フレーム補間装置及びプログラム
(上記のリンクは開放特許DBにリンクしており、NHKエンジニアリングシステムのWebサイトから離れます)


≪キーワード≫ スケーラビリティ / フレームレート変換 / 映像符号化 / 超解像復元