画像・映像処理技術2

カメラ解像度特性の測定技術

 高い空間解像度を特徴とする4K/8K カメラ(レンズ含む)の解像度特性(MTF: Modulation
Transfer Function)を正確に測定するための技術です。

【利用分野】
 ・カメラ開発における性能評価
 ・レンズの選定
 ・映像制作現場のカメラテスト

【特  長】
 1.  シンプルなチャートを用いてカメラのMTF を正確に測定します。
 2. 多方向のMTF を測定することにより、光学系の歪み(異方性)を把握することができます。
37b-1.png

【技術解説】
高い空間解像度を特徴とする4K・8K カメラでは、レンズを含む解像度特性(MTF)の把握が重要になります。

1. 従来技術の課題
放送用HDTV カメラの解像度測定で採用されている「インメガサイクルチャート」を用いる手法では、以下のような課題があります。
 ・ チャートを撮影するときに、画角の調整が必要となる。
 ・ ノイズやサンプリングの影響で波形の振幅が変動する。
 ・ 4K・8K カメラは広角レンズを使うことが多く、大きいチャートが必要となる。
 ・ 測定結果に、レンズ中心と周辺で解像度特性が異なることによる曖昧さがある。
 ・ 一度に一方向の特性しか測定できない。
一方、デジタルカメラの解像度測定で用いられているSlanted-edge 法(ISO 12233)は、チャートに対して撮像画角を調整する必要がありませんが、以下のような課題が残ります。
 ・ エッジ傾き角度の推定に各ラインの微分値を用いるため、ランダムノイズや固定パターンノイズの影響を受けやすい。
 ・ 水平・垂直方向の特性しか測定できない。

2. 本技術の特徴
本技術では、従来のSlanted-edge 法を、エッジ画像を模擬する関数を求めることによって、微分を使わずにエッジの傾き角度を推定するように改良して、算出されるMTF の確度を改善しました。
さらに、本技術には以下の利点があります。
 ・ 各画素の座標が分かれば、画素配置は任意でよい。
 ・ Bayer 配列など、任意の画素配列から画素補間無しで測定できる(Raw データから測定可能)。
 ・ 矢車チャートを用いて一度に多方向のMTF を測定することにより、光学系の異方性を確認できる。


【提供可能な技術】
 ・MTF の測定技術
 ・MTF チャートの製作技術

【関連特許】
 ・特許第5193113号 MTF 測定装置およびMTF 測定プログラム
 ・特許第5249813号 MTF 測定用チャート、MTF 測定装置およびMTF 測定プログラム
 ・特許第6302219号 MTF 測定装置およびMTF 測定プログラム
 ・特開2018-128434 MTF測定装置およびそのプログラム
 ・特開2018-138904 MTF測定用チャート
(上記のリンクは開放特許DBにリンクしており、NHKエンジニアリングシステムのWebサイトから離れます)


≪キーワード≫ MTF / カメラ / レンズ / 解像度