撮像デバイス技術

垂直色分離型有機撮像デバイスの作製技術

有機光導電膜と光透過型信号読み出し回路を用いた撮像デバイスの作製技術です。カメラの小型化や高画質化のみならず、各種センサーへの応用が可能です。

【利用分野】
・ 有機膜積層型撮像デバイスの作製
・ 有機・無機ハイブリッド積層デバイスの作製

【特  長】
(1) 赤・緑・青色それぞれのみに感度を持つ有機光導電膜を用いて色分離と光検出を同時に行うデバイスを作製できます。
(2) 酸化物半導体からなる薄膜トランジスターを用いた、光透過型信号読み出し回路を作製できます。
(3) 有機層にダメージを与えにくい層間絶縁膜を形成し、有機層と無機層を積層したハイブリッドデバイスの作製が可能です。
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【技術解説】
 8K スーパーハイビジョンや立体テレビなどの超高精細映像を撮影する小型カラーカメラを実現するためには、撮像デバイスの高感度化や多画素化が不可欠です。従来の単板式カラー撮像素子では、赤・緑・青の画素が同じ面内に配置されており、画素数が増えると著しく感度が低下します。一方、本撮像デバイスは、各々異なる色のみに感度を持つ3 層の有機光導電膜と、光透過型信号読み出し回路とが積層された構造を持っています。画素は色ごとに異なる層に設けられ、重ね合わせることができるため、単板式に比べて画素当たりの受光面積を広くとれます。また光導電膜自身で光量の検出と色分離を同時に行えるため、カラーフィルターが不要となり画素開口率も高められます。これらにより光利用効率が大幅に向上し、高感度化と多画素化の両立が可能となります。さらに垂直方向に複数の有機光導電膜や各種センサーを組み合わせて多層化できるため、種々の機能を持った新しい撮像デバイスの開拓も期待できます。

(1) 撮像デバイス用有機光導電膜の作製・評価技術
 撮像デバイス用の光導電膜には、高い光電変換効率だけでなく、良好な分光感度や低暗電流などの特性が求められます。有機材料を用いた光導電膜の作製や特性評価に必要な技術を提供することが可能です。

(2) 有機・無機ハイブリッド積層デバイスの作製技術
 デバイス化に際しては有機層と無機層を交互に積層したハイブリッド構造が必要となるため、絶縁層等の無機層を低温で形成する技術や有機層にダメージを与えにくいデバイス形成プロセス技術が重要です。本技術により、有機薄膜と無機薄膜が同一基板上に積層された機能性デバイスを作製することができます。

【提供可能な技術】
・ 撮像デバイス用有機光導電膜の作製・評価技術
・ 有機・無機ハイブリッド積層デバイスの作製技術

【関連特許】
特許第5102692 号 カラー撮像装置
特許第5572108 号 撮像素子の製造方法、及び、撮像素子
特許第5969843 号 有機光電変換素子、及び、これを含む受光素子
・ 特開2017-73426 撮像素子
・ 特開2017-135220 撮像素子および撮像装
(上記のリンクは開放特許DBにリンクしており、NHKエンジニアリングシステムのWebサイトから離れます)


≪キーワード≫ 垂直方向色分離 / 撮像デバイス / 有機光導電膜 / 積層 / 薄膜トランジスター(TFT)